蛇にピアス、考察は蛇足。

どうも、週末翻訳家です。


映画『蛇にピアス』を見ました。

2008年の作品で今さらながらですが、主演が吉高由里子さん、共演が井浦新さんとくれば、大河ドラマ『光る君へ』を見ている層は、わりと興味を持っているんじゃないでしょうか。

原作は金原ひとみ氏著の同タイトル。

2003年、第27回すばる文学賞を受賞、2004年には、綿矢りさの『蹴りたい背中』とともに、芥川龍之介賞を受賞。

文学離れが顕著な(と勝手に思われていた)若者2人が同時受賞したこともあって、かなり話題になったのを覚えています。


ちなみに私、原作の方は未読です。





さて、映画です。

見たあとの走り書きメモをそのまま書きます。

当時まだショッキングだったものをつめこんだ、でも最も”ショッキング”と位置付けたのは人骨食という、伝統と新しさの融合を目指したアソートのような映画。
主人公ルイの両親が埼玉に健在というのもリアル感がある。
案外ふつうの家庭のふつうの人たちから、ルイのような孤独は生まれるみたいだ。
知らんけど。
この映画でリアルがあるのは、19歳の吉高由里子だけだった。
あとの登場人物はつくった感じ。
これは女の子版エヴァなのかもしれない。
とにかく吉高由里子が美しかった。

他にもいろいろ思ったことがあり、なんでこんなにもこの作品のことを考えるのか不思議でした。
好きじゃないけど、なんか考えちゃう。
原作読んでないゆえか、意味不明な箇所も多く、ぜんぜん感情移入できないんですが、当時の渋谷の情景とか、安アパートの部屋の空気感とかは、ぐっと来るものがある。
若者時代のヒリヒリ感を思い出させてくれて、感謝の念すらわいてきちゃう。


てか、こんな考察は蛇足だよなーと思ったとき、ふと

蛇足・・・

蛇に足。

蛇にピアス。

一見して無駄なこと、過剰な生き方に振り回されている人々の物語。

もしかして、そういう意味なのかしら。
って思いました。

だとしたら、タイトルおしゃれ!




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